コア科目

地域社会学概論

地域を社会学という学問がどのように捉えてきたのか、農村社会学と都市社会学の学説を中心にまず解説する。社会学は集団や関係の学であり、地域社会(=コミュニティ)という側面から様々な地域に関する諸現象についての研究を積み重ねてきた。生活の場としての地域社会を理解するためには、地域社会を構成する家族や地域社会をとりまく自然環境、生活と関わりの深い福祉制度などについても一定の理解が必要となる。

本授業では、地域社会学(農村社会学、都市社会学)だけでなく、地域と関わる多様な領域社会学(例えば家族社会学、環境社会学、福祉社会学、社会調査論など)の基礎を学ぶ。本講義を通して、地域を社会学的な視点から分析する力を身に着けることで、観光と地域社会との望ましい関係について考えるための、基礎となる道具を得ることが期待される。

まちづくり工学概論

建物、街区、道路・鉄道、市街地、河川・港湾、日常生活を支えるライフラインなど、地域環境はさまざまな要素によって構成されており、それらは工学分野・諸領域の知識と技術によって整備されている。また、このような要素を適正な規模、配置、構成で設計し、計画的に整備することも工学分野の知識を技術に基づいている。したがって、持続可能な地域を構想し、構築するためには、地域への工学的なアプローチを理解することが必要である。

本科目は、地域環境の整備に関する工学分野の知識と技術の基礎を修得する。特に、まちづくり、観光まちづくりとの関連性が高い、都市、建築、土木分野における地域環境の計画と整備について学ぶ。また、工学分野の知識や技術は社会経済的な要請に応じて発展してきたことにも着目し、持続可能な地域の構築における工学的なアプローチのあり方を考える。

観光まちづくり演習Ⅰ

1年次前期の必修の演習となる本科目では、地域によって多様に展開する課題を捉え解決への方途を考究するための基本的な学修方法と具体的なフィールドで地域を多面的に把握する基本的な方法、他者に自身の考えを伝えるための基本的な表現手法を身につけることを目的とする。

具体的には、15人程度の単位での演習と現地見学を通して、観光まちづくりを考える基礎となる地域環境、地域社会、地域経済という見方に気付くとともに、初歩的なアカデミックスキルとしての文献検索・引用の作法や論理的な記述方法を習得する。また、演習課題の発表準備を通して、わかりやすい口頭発表のための手法を実践的に身につけるともに、他者の発表を聞くことで地域や観光に関する多様な価値観に触れ、考えを深めていく。

観光まちづくり演習Ⅱ

2年次前期の必修の演習となる本科目では、地域に対する具体的な提案を目指して、地域と観光に関する分析手法を総合的に使いこなす能力を身につけることを目的とする。また、グループで取り組む課題となることから、目標に向かって他者と協働する姿勢を身につけることを目指す。

演習課題では、具体的な地域を対象に、地域環境、地域社会、地域経済という切り口から地域を把握する基本的な分析を行う。この過程で、現地調査や、統計情報の活用、郷土資料・行政資料の読み込み等を各専門分野の教員の指導のもと実施し、複数地域の特性や課題を客観的に比較・分析する手法を身につける。

最終段階では、総合的な分析を通して地域の特性・課題を踏まえた提案を行い、発表を行う。

観光まちづくり演習Ⅲ

3年次前期の必修の演習となる本科目では、地域の調査・分析技術を総動員し、具体的な地域を対象とした観光まちづくりの構想と実現のための工程を含む計画を、少人数グループでの共同作業で実践的に立案することを目的とする。

本演習課題は、歴史、文化、自然等の特性が異なる複数の地域を対象に、対象地別のグループに分かれて実施する。当該地域の環境、社会、経済の特性と課題を論理的に整理するための調査・分析を実施する。さらに、地域が抱える課題の解決につながるテーマを学生自ら定め、その専門分野の教員の指導のもと、観光まちづくりの構想と計画の立案を行い、中間発表を経て、全体での最終発表を行う。

観光まちづくり特別演習Ⅰ

本科目は1年次後期に開講する少人数制の選択科目の演習である。前期必修の演習科目では、学生全員が共通して習得すべき内容を重視しているのに対し、本科目は観光まちづくりに関連する各専門分野の、より個別的な内容に触れる機会として設定している。特に、1年次前期必修演習で気付きを得た地域環境、地域社会、地域経済という多面的な見方への理解を深めることを目的とする。

各教員の専門分野における基礎的な文献の購読や研究手順の試行、国内外の多様なフィールドでの体験等を課題に、少人数で取り組み、中間報告、学び・気付きまでを含めた最終報告を行う。本科目を通して、自らの興味関心を観光まちづくりの関連分野でどのように位置づけることができるのかを考える。

観光まちづくり特別演習Ⅱ

本科目は2年次後期に開講する少人数制の選択科目の演習である。前期必修の演習科目では、学生全員が共通して習得すべき内容を重視しているのに対し、本科目は観光まちづくりに関連する各専門分野の、より個別的な内容に触れる機会として設定している。特に、2年次前期必修演習で身に付けた地域環境、地域社会、地域経済という切り口から総合的に地域を把握・分析する技術を高めることを目的とする。
 

各教員の専門分野における基礎的な文献の購読や研究手順の試行、国内外の多様なフィールドでの体験等を課題に、少人数で取り組み、中間報告、学び・気付きまでを含めた最終報告を行う。本科目を通して、自らの興味関心をどのような専門分野で掘り下げていくことができるのかを考える。

卒業研究Ⅰ

本科目は、4年次に通年で取組む卒業研究の導入的かつ動機付け的な特性を持つ。すなわち、卒業研究の開始に先立って、3年次後期に各自の専門分野の興味・関心に基づき専門的学修指導を受ける端緒となるものである。持続可能な地域づくりに関連した学生の興味・関心について、指導教員や学生同士で問題意識を共有し合いながら、研究のテーマを設定し、発表を行う。

卒業研究Ⅱ

本学部では、4年間にわたる修学の成果を卒業研究としてまとめ、提出・発表することを義務付けている。本科目では、3年次後期で定めた研究のテーマに基づき、これまでの学修の成果を、自らの興味・関心に沿ったオリジナリティのあるひとつの研究として昇華させる。研究の過程においては、指導教員や学生同士での議論を通じて研究対象領域の専門的な知識を身につけるとともに、とりまとめた内容の発表を行う。この過程全体を通して、研究の進め方や、自らの興味・関心を1つの成果物(論文、計画、制作等)としてまとめる手法を理解する。